百瀬、こっちを向いて。

乙一氏の別名義でした宣言見てから購入余裕でした。


百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫)
(2010/08/31)
中田 永一

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短編恋愛小説集。
1話ごと適当な感想。



「百瀬、こっちを向いて」

先輩、その彼女、先輩の浮気相手、その浮気相手の偽装彼氏となる主人公。
偽装恋人として付き合う2人が、徐々に近づいていく家庭を描いた物語。少々の毒々しさ、人間の打算さも見せるあたりが流石。
最後の一小節、その最後2行が堪らなく愛おしい。


「なみうちぎわ」

植物状態になった主人公が、5年ぶりに目覚めるところから物語りは始まる。
5年前に起こった事故を、当時を振り返りながら解き明かしていく。
青春ミステリっぽい感じ。


「キャベツ畑に彼の声」

小説家のインタビューのテープ起しのバイトから、国語教師の秘密に迫る主人公。
主人公の初恋に対する感情の揺れ動きが瑞々しくも生々しい。
なみうつぎわを主人公が読んでるような描写が素敵。


「小梅が通る」

わざと醜く見えるような化粧を施す人間振気味の美少女が主人公。
その過去には、容姿に対する男女の対応が関係している。容姿が良くても、得することばかりでない。時にはつらい目にあうこともある。
そんな容姿の壁を飛び越えるラブストーリー。


4編とも主人公は総じてネガティブ。
内向的な彼らが紡ぐ恋愛は、不器用なものであり、その拙さ、無骨さが読んでいて切なくなる。
ひらがなを多めにして、文章に柔らかさを与えている点も良い演出。
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